京東のニューリテールスーパー「7FRESH」が北京にあると聞いて行ってみました。
私ここまでに、ニューリテールスーパーは、アリババの盒马鲜生、テンセントの超級物種、という2種類に行ったことがあります。
※このあと美团の小象生鲜にも行きましたよ!
※ニューリテールスーパー4種類のまとめはこちら!
さてー京東のスーパーはどんな感じかしら!
じゃじゃーん。スタイリッシュ感がある外観!期待感が高まります。
と、中国でよくある実用的な入口!何だか安心します。
※この記事の内容は執筆時点でのものです。移り変わりの激しい中国ですので、突然なくなったり場所や営業時間が変わったり、やっていることが変わったりしている可能性もあります。行かれる際は必ずご自身で存在と営業時間をお調べになってから行かれるようにしてください。
入店しました。
おしゃれ!!!明るくて天井高くてきれい!
商品きれい!陳列きれい!
さてさて見ていきましょう。
OMO(Online marges with Offline)してます
早速見たことがあるものを発見!アリババの盒马鲜生で見たことある!
天井近くを流れゆく荷物!
このお店の商品はネットからでも注文ができるのですが、ネットから注文が入ると、まず店員さんの手元端末にデータが送られます。
▼「7FRESH」のアプリ
店員さんは該当商品をピックアップし、荷物を上にアップロード!笑
そうすると荷物は天井近くのレールを通ってバックヤードに運ばれ、配送バイクへ→家まで配達される、という感じです。
お店の中でも先ほどのアプリを使いますよ~!
アプリの「扫一扫(スキャン)」をタップしまして、商品のバーコードをスキャンすると・・・・
▼例えばこちらのピーマン
商品のページに飛びます。
配達時間を指定して、アプリ上で決済すれば、好きな時間に家に配送してもらえます。
ここで買って、手で持って帰る必要はありません。(荷物持って帰るのって大変ですもんね)
「3キロ以内なら30分配送」と、スーパーの色々なところに書いてあります。
これは、私が行ったどこのニューリテールスーパーも同じ。
リアルの場で気になるものを自分の目で見て、良いなと思ったものだけ決済して、家に帰るのと同じくらいに届けてもらう、というような使い方が良さそうですね。
もし、自分の手で持って帰りたい!ということであれば、セルフレジで会計もできます。
これもどこも同じ。まずはバーコードをピッとして商品情報を読み取らせます。
最後に7freshのアプリのバーコードを出します。
支払い方式はwechatpayと京东支付という京東系の支払いサービスのどちらかを選択できます。(Alipayはできません)
スマホのバーコードをピッとしてモバイル決済して終了。現金とは無縁の世界ですねえ。
ちなみに、顔認証で支払えるとのことで、設定した上で試してみましたが・・・・!
なぜかエラーが出てしまい、だめでした。
外国人(大陸のID番号がない)からかな?と思って店員さんに聞いてみたのですが、おそらく関係ないとのこと。
単なるシステムエラーでしょうか。残念。でも中国ではよくあること。(というわけで顔認証はあきらめて普通に支払いました。)
楽しく食事もできる!
食事もできます!
何か食べたくなったので、ソーセージとビール!
飲食エリアもきれいで洗練された印象です。珍しい海外のビールもあって楽しい。
▼中国あるある、冷たいビールがない!ということで氷をもらった(右)
また、他のニューリテールスーパーと同様、お店で買ったものをその場で調理してもらい、食べることが可能です。
これがまた楽しいんだなー。
▼海鮮コーナー。海鮮コーナーの充実度は盒马鲜生(フーマー)が一番ですな
▼買ったものを加工してもらえるコーナー。
ちなみにアリババの盒马鲜生にあるのと全く同じ、オレンジジュース生絞り自販機もありました!
7FRESHのこだわりは鮮度!
アリババの盒马鲜生などの他のニューリテールスーパーとの違いとして、京東の7FRESHは鮮度へのこだわりがあるようです。
あまり知られていませんが、京東は
- 2012年に生鮮食品の宅配事業を立ち上げ、2016年には事業を独立させ「京東生鮮」の名前でサービスの提供を開始している
- 現在は2,000以上の取引先から商品供給を受けており、また生鮮食品宅配網を全国に構築している
とのこと。
そのため、生鮮食品のアイテム数は全体の約70%を占めており、他のニューリテールスーパーと比較して、生鮮により特化した店づくりを行っているのが特徴とのことです。
※ここまで参考:ダイヤモンドチェーンストア2018.11.1号 p73
また、トレーサビリティシステム(生産流通情報把握システム)の確立を行っているのも特徴の一つです。
例えば、このみかんの下にはバーコードリーダーが置かれており・・・!
商品のバーコードを、ここにピッとすると・・・!
商品の生産者や生産地の情報、流通プロセス(いつ運ばれたか、加工されたかなど)が上部のモニターに映し出されます!
果物や野菜の一部の棚に設置されておりました。
意識が高い消費者にとっても安心ですね。(まあもちろんそれが真実か、という話はどこまでもありますが)
また、鮮度の良さを売りにしているということもあってか、試食が多かったのも印象的でした。
スマートショッピングカート
そして一部メディアで紹介されていた「スマートショッピングカート」!!!
店内中を探し回ったけどない!
「すみません!どこにありますか?」を色々な人に聞いてまわったところ、
「今は使われていないよ、バックヤードにあるよ」とのこと( ̄□ ̄;)!!
・・・というわけでバックヤードに入れてもらいました!
(お願いしたら入れてもらえた!笑)
「奥の方にあるよー」と雑に指示をいただきずんずん進んでいくと・・・!
ありました!!!
2タイプあるようです。
こちらはどうしても洗濯機の洗濯槽感がある。でも丸い感じすき。
本来は、腕時計のような専用の端末をつけて移動すると、その後を追ってついてくる(自分でカートを押して歩く必要がない)というカートとのことですが、
現在は不調により使われていないとのことです。 残念。
ちなみに、現在のものはまだ「第一世代」で次の世代のカートを開発中とのこと。
次バージョンは、カートに入れた商品の合計金額が自動的に表示される仕組みになるそうです。
※参考:ダイヤモンドチェーンストア2018.11.1号 p73
だんだんこれが普通になっていくのかな
約一年前に初めてアリババのニューリテールスーパーである盒马鲜生に行った時には、「うおおおすごい考えられてる!斬新!」と思ったのですが、
ニューリテールスーパーが増え、様々な所に何度も行く中で驚きがなくなって参りました。
ただ、斬新な体験が良い、とばかりは思いませぬ。
多くの人が「斬新!」ではなく「普通~」という反応になるのが、一般に浸透したということの証であり、生活の便利度という観点から見ると、良い状態なんだろうなあと思っております。
▼こちらは美团が出しているニューリテールスーパーの「小象生鮮」
7FRESHは今はまだ2店舗(2018年12月現在)ですが、京東はどのくらいのスピードで出店するのでしょうか。(計画上は5年以内に1,000店舗出店を目指すそうですが・・!)
京東×アリババおよびその他の勢力の争いということにも興味がありますが、どの位のスピードで、どの程度このタイプのスーパーが浸透するのかなというところも気になっております。
今日のところはそんな感じです!!!
関連記事:ニューリテールスーパー4種類のまとめはこちら!
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