盒马鲜生です。ひらがなで書くと「ふーまーしぇんしぇん」
日本の漢字で書くと「箱馬鮮生」です。
(日本人的にはどうも読みづらい、書きづらい感じですね。)
まず、盒马鲜生とは・・・?
アリババが2016年末から重要戦略として展開する「ニューリテール戦略」(新零售)の中核的な店舗です。
第一号店が上海にオープンされたのは、2016年1月15日。
2018年4/1現在、上海に16店舗(F2というコンビニも含む)、他地域に21店舗の、合わせて37店舗あります。今後どんどん増やして行く予定だそう。
ちなみに盒马鲜生のコンビニ版で「F2」というお店もあります。「F2」についてはこちらから!
私なりに、盒马鲜生の持つ「役割」という観点からポイントを書いてみると
- 実店舗でもアプリでも買える、こぎれいなスーパー
- 買った食材をその場で調理してくれるレストラン
- オンラインで注文されたものを置いておく物流倉庫
- 普段盒马アプリから買う人が(宅配サービスを使ってる人が)、新しい商品と出会うためのショールーム
みたいな感じかなと思っています。
とはいえ上記の切り口で一個一個書くのは難しいので、以下お客さん目線で、盒马の使い方、楽しさを書いてみたいと思います。
※今までに4店舗行ったんですが、写真は色々な店舗のものを混ぜてます
(結構詳しくなった自信あるので、オススメの盒马の店舗等の情報はお問い合わせください 笑)
▼入り口を見てどこの店舗かわかったあなたは盒马博士
お店に入りますと、多くの店舗ではまずカバーっとと口をあけたカバがいます。
中国語でカバを表す「河马」と「盒马」は音が同じなのです。
まずこいつと記念写真を取りましょう
無人コンビニの猩便利(ゴリラコンビニ)のゴリラはかわいくなかったけど、
このカバはかわいい。ぜひグッズ売って欲しい。
ちなみに、店員さんに「このカバの名前はなんて言うの?」
と聞いたら「カバだよ」と言われました。
私の中国語がマズいのかと思って2回聞き返しましたが
確かに「カバ」と言う名前だそうです。
つまり、カバのカバさんだそうです。
でも普通カバにカバって名前つける?ほんとかな?適当かな?笑
ああもう「カバ」がゲシュタルト崩壊・・・
カバ愛はこれくらいにして、店内の様子をば・・・。
まず目に飛び込んでくるのは海鮮コーナー
海鮮売ってます。自分で掴むか網ですくうかして取ります。
ワイルドだろ〜?(古)
買った商品は、その場で調理してもらうことも可能です。
▼下記調理できますよマークがついているものは店内調理OK
▼調理して欲しい人用の列はこちら
▼調理されたものを食べられるようフードコートもあります
海鮮コーナー以外の店内の様子。こぎれいです。
海外のものも結構売っております。ちなみに海外のものは(盒马に限らず)お高め。
バーモントカレーに36元(600円強)払うのはちょっと悔しい。(日本行った時に爆買いしよう)
盒马のPB(プライベートブランド)も結構あります。
例えばお米やお肉とか野菜とか
▼この「日日鮮」とは今日の新鮮なもの!的な感じの意味。土曜日は中国語で「星期六」 なので6って書いてあります
加工食品もプライベートブランドたくさん
アリババさん本当になんでもやるなあ・・・。
また、店舗によりますが、普通に色々な食べ物屋さんが入っていたりするところもありますし
店舗によってはピザの自動販売機があったりもして楽しい。笑 しかも意外と美味しかった。笑
これは中国の人にとっても珍しいらしく、みんな写真撮ったりしていました。
青岛ビールの生ビール(3種類)が飲める!とか。楽しい。笑
ちなみに店内の支払いは全てスマホ。盒马アプリからQRコードを出して支払います。(アリババ傘下なのでAlipayと紐付けます、Wechatpayとは紐付けられません)
だいたいお店の中を見て回って買いたい商品が決まったら、セルフレジで自分でお会計。
支払いはここももちろんスマホです。
自分でできない人用、スマホない人用に一応レジもありますがほぼ使われていません。
(元々なかったらしいですが、現金しか持ってないお年寄りなどもたまにいるため行政指導で設置したとか)
あと、よく「オンラインとオフラインの融合」などと言われますがその点について。
まず商品棚にはこんな感じでバーコードがついておりまして、
今この瞬間に手に入れたいもの以外は、アプリでバーコードを読み取りアプリのカゴに入れてオンライン決済すれば、お店側が自宅までデリバリーしてくれます。
30分刻みで時間指定可能です。
(自分で持ち帰りたい商品は、先述の通り自分でセルフレジで決済します。 )
外出する時ってスーパーに行くためだけに外出する場合もありますが、何かのついでにスーパー寄る時ってありますよね。
そうなってくると、次の用事の場所まで荷物を持ち運ぶのが俄然面倒。
でも盒马なら・・・!家まで届けてくれるから楽チン!てな感じです。
(次の用事ないにしてもお米とか重いですし、商品だけ決めたらあとは配達にしちゃうのが便利だと思います。)
(もちろんですが)「店で」アプリのカゴに入れて決済しなくても
UberEatsないしAmazon fresh的な感じで「家から」アプリで注文してもOK。
30分で自宅に品物が届きます。(こちらも時間指定可能)
彼らは自社で物流をやっており、そこもこの早さの秘訣。
▼30分で配送するぜ!って書いてあります
品揃えとお届けの速さ的にいうことなくとても便利なので、私は基本的にはこの使い方をしており、週一でアプリから食材買って家に配送してもらっています。
(最寄り店舗から3キロ以内のみ対応なんですが、盒马は上海に沢山あるのでカバー範囲は広いと思います。)
ユーザがアプリから注文すると、お店の人の端末に注文情報が届きます。
そして、こんな感じで手元の端末を見ながら商品を手早くピックアップします。
ピックアップした商品は上にあげられ、自動で配送口へ!(これがリアルの「アップロード」!笑)
天井を回っているチェーンに荷物がひっかけられて運ばれていきます。見てて楽しい。
で、配送口から専用の配送員が家まで届けてくれるという感じ。
▼「何してるの?あんまり見ないで」と言われつつ、こそっと裏口を見学
また、私のようなアプリでばかり買うユーザにとっては、
たまに行く店舗はショールーム的な役割を果たしているなと感じます。
アプリで買うときは「ほうれん草買おう!」みたいに目的を持って能動的に探すことが多いので、目的外のものに目が向きにくくなります。
もちろん「あなたへのおすすめ」とか見ますし、「なんかないかなー」的な探し方もするんですが、リアル店舗と比べると「偶然の出会い」が少なくなりがちな感じはします。
▼アプリから買う場合。果物・野菜ページ。
一方で店舗だと通路を歩いたりするときに目に入ってくるものも多いですし、
きれいで明るい店舗で、色々リアルな商品見るのはスマホでひとカテゴリずつ見て行くよりも早くて楽しい(と感じる場合が多い)ので
「あーこんなのもあったんだ、買おうかな」みたいな偶然の出会いや購入が起こりやすくなります。
▼燦々と光り輝くサーモン。買いたい。食べたい。
▼
ここまではアプリとリアル店舗の比較の一般論なんですが、
盒马鲜生は、きれいで広くて、品揃えも豊富で、ご飯も食べられて、
ピザ自販機とか楽しくて、買いたいものを家まで配送もしてくれる。
となれば、もはやここはただのスーパーではない。
スーパー兼ファミレス兼アミューズメント施設!
・・ちょっと言い過ぎかもですが、「行ったら楽しい体験ができる場所」ですよね。
ちょっとしたお出かけに、1人でも子供づれでもデートでも行ける。
実店舗に足も向きやすいしくみ、うまいですよね・・・
盒马目線で言うと、スーパー兼ショールーム兼倉庫、と言う感じでしょうか。
ちなみに上海の第1号店は、2016年の実績値で2億5000万元(42億5000万円程度)と、
1平米あたりの売上高が6万元を超え伝統的なスーパーマーケットの平均値である
1.5万元をはるかに凌駕しているとのこと。
参考→https://glotechtrends.com/alibaba-new-retail-hemaxiansheng2-170928/
観光場所としてもおすすめですが、観光客だけだと盒马アプリと支付宝(Alipay)との紐付けができずアプリからの支払いができないため、支付宝を持っている人(=中国の銀行口座を持っている人)と一緒に行くといいかと思います。(2018年4/1現在)
今日はそんな感じです!
ニューリテールスーパー4種類のまとめはこちらから!
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盒马鲜生のコンビニ版「F2」についてはこちらから!
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