アリババの口碑(コウベイ)がコラボしているパン屋さん「味多美」に行ってきました。
中国語読みだと、「うぇいどーめい」と読みます。
味多美は、北京や上海で多店舗展開するチェーンのパン屋さんです。
北京の朝陽区にありますこちらの店舗は、アリババグループの口碑(コウベイ)がテクノロジーサポートする形で、2018年の5月28日に開業しております。
24時間体制で営業しているとのこと!
ちなみに口碑(コウベイ)というのは、中国語で「口コミ」という意味です。
サービスとしては、アプリにて、生活に関係する様々なサービスの口コミやクーポン、予約機能などを提供しています。ちなみに、立派なユニコーン企業です。
▼口碑(コウベイ)アプリのトップ
※この記事の内容は執筆時点でのものです。移り変わりの激しい中国ですので、突然なくなったり場所や営業時間が変わったり、やっていることが変わったりしている可能性もあります。行かれる際は必ずご自身で存在と営業時間をお調べになってから行かれるようにしてください。
まずはパンを買ってみよう!
きれいなパン屋さんです。
好きなものを取りまして・・・!
ちょっと変わったセルフレジがあります!
このカメラの下にトレイを置くようです。
小学校の時に使ったOHP(オーバーヘッドプロジェクター)を思い起こさせますねえ・・・!
※参考:https://event21.co.jp/pro_061.htm
トレイをカメラの下に置くと、自動的にパンの種類を判別し、合計金額を出してくれます。
その際、重量認証も補助的に利用しているそうです。
金額が出たら、モバイル決済のバーコードを、ピッとここに読み取らせるだけ。
早いですね。すぐにお会計終わります。
なるほど、アリババさんの持っている画像認証技術を活用しているんですね。
「お会計の時間が短くなるから、みんな並ばなくても大丈夫なのよ!」と店員さん。
ただし、商品の袋詰めは自分でやらないとだめです。(親切に店員さんがやってくれました。)
取り出すだけでお会計完了!スマート棚を使ってみよう
こちらにはジュースやデザートが入った棚が!
そして棚にはQRコードが貼りつけてあります。
QRコードを見たらスキャンする。これ中国での基本。
ということでスキャンしてみましょう。
スキャンするとロックが解除され、ドアをあけることができます。
好きな商品を取り出してドアを閉めると、自動的に会計が完了しているという仕組みです。便利便利。(初回はいくつか操作して登録が必要です)
▼ドアを閉めると自動的に会計が完了しています。(Alipayから引き落とされています)
画像認識+重量認証で取ったモノを確定しているのかなと思ったのですが、調べてみたところ、画像認識技術とNFC技術(近距離無線通信技術)が使われているようです。
出来立てのパンをピックアップできる!
それからそれから、ユーザはアリババグループの口碑(コウベイ)のアプリを通じて出来立てのパンを注文することができます。
どういうことかと申しますと。
まずアリババグループのサービスである口碑(コウベイ)のアプリから、このお店を探します。
真ん中あたりにある「預点餐」をタップし、食べたいパンと出来上がり時間を選択します。
▼好きなパンを選ぶ(左)、好きな時間を選ぶ(右)
注文完了です。15:40には焼きあがってるはず。5338が受け取り番号のようです。
パンが焼き上がるとこちらのロッカーに収納され、同時にユーザのスマホに通知が送られます。
▼おしゃれ感あるロッカー(棚と言った方が良いかな)
QRコードスキャン&暗証番号を入力すれば、パンを取り出すことができます。
▼ロッカーの横のQRをスキャンします(左)、暗証番号入力(右)
ドアがあきまして、無事に商品を取り出すことができました!
口碑(コウベイ)がパン屋と二連続でコラボした理由は?
アリババの口碑(コウベイ)はシンガポール発のパン屋「BreadTalk」とも、コラボしております。
こちらの開業時期は、味多美とのコラボ店を開業したのとほぼ同時期である2018年6月27日。場所は上海です。
このお店は、私が行った時(2018年8月時点)では、パンの出来立てピックアップなどはやっておりませんでした。
テクノロジー活用している感じがある部分としては、先ほどご紹介した「ジュースを取ってドアを閉めると自動決済」くらいでした。
ただ今後は、この店舗もアプリからユーザが指定する時間で焼きたてパンを店舗で受け取れる仕組みを実現するとのこと。
参考:アリババ(口碑)とシンガポールの巨大パン屋「BreadTalk」がスマートパン屋をスタート! | GloTech Trends
「出来立てをピックアップ」というモデルとそのためのアリババの資源&技術活用は、パン屋に限らず様々な飲食店でできると思います。
ただおそらくパン屋で集中的にやっているのは、パンとの親和性が高いからでしょうか。
パン屋との二連続コラボは、下記の理由などがあるかも、と思いました。(あくまで推測です)
- 客側:パンは、他の飲食物より「出来たて」の価値が高いので、できたものを配送してもらうより、できあがりぴったりに取りに来ることへのインセンティブが働きやすい。持ち運びストレスも、他の食品より少ない。(例えば普通の中華だと重い&汁が漏れたりすることもあるがパンはそのようなことはない)
- 店側:パンは、ある程度長い時間常温で置いておいても悪くなりにくいので、管理が楽
ちなみに、口碑(コウベイ)は「パン屋のみとコラボしている」というわけではないです。例えばスマートレストランなどもやっております。
参考:アリババと口碑(こうべい)がタッグを組んだスマートレストランが1/28日杭州に正式オープン! | GloTech Trends
口碑(コウベイ)は、自社アプリ運営を通して、飲食店とそれらに対するユーザの検索・予約データを大量に持っています。
ですので、飲食店領域に対する、テクノロジー活用による運営効率化とユーザ体験の最適化が、今の口碑(コウベイ)のミッションの一つなのかもしれませんね。
今後の動きに注目です。
今日はこんな感じで!
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