北京にあります、京東(JD.com)の無人スーパーに行って来ました。
しょっぱなからテンション低くて申し訳ないのですが、「京東(JD.com)の出してる無人店舗が北京にある」と聞いたとき、
「あー・・うん。これ系はもう知ってる。たぶん目新しさないわ。。」と思いました。
もう上海で「無人」と銘打つ店舗に行きすぎて、だいたいのしくみとブログでのいじりドコロはわかっている(つもり)なのです( ⊙᎑⊙ )
「我は無人店舗知ってるぜ」マウンティングですね、すみません(世にも珍しい・・・!)
でもテンション上げて行ってみるんだぜ
しかし天下の京東(JD.com)サマが出されている店舗。
なにかアッと驚くようなことがあるのではないか・・・?と期待を持ち、テンション上げて見に行ってみますよー!
やたらと「X」の文字が目立つ店名。
これは京東の「X事業部」という部署がここのフォーマット開発を手掛けていることと関連しているそう。
※ちなみに京東には、AIやAR(拡張現実)、VR(仮想現実)、ビッグデータなどに関する研究開発を行う「Y事業部」というのもあるそうです!
見た目は赤と白のシンプルな色使い。目立ちますし、文字体含めてお洒落な感じがして良いですよねえ。
入る前にいくつか設定が必要。
京東のアプリを開いて・・!
ここに書いてある通りにぽちぽち設定するんだぜ。
自分の顔を登録して、支払い方式を選んで・・・!
そうすると自分のQRコード出てきます(↓の写真はモザイク加工してあります)
よっしゃいくぜ(テンションあげ)
※この記事の内容は執筆時点でのものです。移り変わりの激しい中国ですので、突然なくなったり場所や営業時間が変わったり、やっていることが変わったりしている可能性もあります。行かれる際は必ずご自身で存在と営業時間をお調べになってから行かれるようにしてください。
「スーパー」という割にコンビニだぜ
写真をうまくとれなかったのですが、最初にこの改札みたいなところにQRコードをピッとします。(写真は入った後の場所から撮ってます)
入るときに改札の正面にカメラがあり、そこで顔データを取ります。
これでQRコードと個人の顔の一致確認ができてるわけです。
店の中は、広さ的に完全にコンビニ。
いや、ミニコンビニという感じです。
水を買いましょう。
水をとりました。そうすると天井のカメラ+重量センサーで何が棚から取られたかが把握されるようです。
そしてこちらが水。RFIDタグもついています。
この犬の絵が描かれているものがRFIDタグです。
余談ですがこの水、RFIDタグに隠れて見にくいですが、
こんな感じで、キャップが完全に本体から分離せず、片側固定されててパチッと外すタイプなので、便利です。(伝わるかな・・)
ボトルもかわいいですし、いつもこれ買ってます。中国行かれた際はぜひ探して買ってみてください~!
出ました!RFIDタグ+顔認証で決済
さて本題に戻りますが、買ってみましょう。
無人スーパーですので、レジはありません。
買いたいものを持って、ゲートに進みます。
このゲートの奥には・・・?左右を壁で囲まれた空間。
ここでRFIDタグを読み取りますよ。壁に近づける必要はありません。
商品を持って壁の間に立つだけで大丈夫。
正面にはモニター。左上に出ている写真が入店時の我。
左下の写真がこの瞬間の我。顔の確認されてるんですね。
照合したら、会計完了して私のスマホからお金が引き落とされます。
最初の登録だけちょいと面倒ですが、それさえクリアすれば、持って出るだけってのは、便利ですね。何より早い!
上海にある苏宁易购biu!や、無人書店もこの形式だからやってることは同じだな~と思う一方、
このようなコンビニ的店舗だと、決済にかかる時間が短いことのメリットって大きい!!!と、ゲートを通過しつつ思いましたよ。
決済を楽にする技術はコンビニと親和性高い!
先述の通り、RFIDタグや画像認証など用いた決済システムを作ると、決済にかかる時間が数秒になります。まあ早くて便利!
つまり「早く決済すること」が価値になる、このようなコンビニ(※)と親和性が高いですね。
※運営側は「これはスーパーだ」って言いたいかもですが、実質コンビニなので・・
朝コンビニ入ろうとして、レジに人がたくさん並んでるから「やっぱやーめた」となる経験をしたことがある人は多いはず・・・!
技術活用してこのような決済システムを導入すれば、「決済のために並ぶ時間」がゼロに近くなるのではないでしょうか。
新規性はともかく、技術を使った「決済らくらく体験」が当たり前になったら良いな
今までに行った、上海にある苏宁易购biu!や、無人書店なども、こちらの店舗同様、RFIDタグや画像認証技術を活用した決済システムを使っています。
ただ苏宁易购biu!はとりあえず作ってみたPOP店という感じで、品ぞろえもターゲットも謎ですし(この店いつ誰が来るの?RFIDタグ使う意味ある?みたいな感じ)、
無人書店は決済が楽なのはありがたいけど、「決済の時間をゼロに近づける」ということの価値がコンビニほど大きくないかなーと思っております。
というわけで、私が知っている他店舗と比較すると、京東の無人スーパー(もといコンビニ)は、決済を楽にする技術の価値が大きく発揮されやすい使い方をしてるよなーと。
最初の方に「もう知ってる」だの「あっと驚くようなことやってくれないかな」だの書きましたが、そもそも日常利用するようなものに、新規性はなくて良いのです。
そういえば、新卒で入った会社では、ウェブページのプロトタイプを作ったりもしたものですが、当時の上司は私にこう言いました。
「たきさん、誰も見た事がないUIを作っちゃだめだよʕ•ᴥ•ʔ」
「誰も見たことがないような斬新なもの作っちゃったら、スムーズに使えないよʕ•ᴥ•ʔ」と。
つまりそういうことなんです。(とまとめて良いかわからないけど笑)
このままもっと決済らくらく体験が広がり、私だけでなく多くの人が「斬新!」ではなく「何それ普通~」という反応になるのが、一般に浸透したということの証であり、理想状態なんだろうなあ、と思いなおしました。
※ただ、ちなみにRFIDタグについては水漏れに弱い、金属に弱い、熱に弱い、コストが高いなどの問題点も指摘されております。参考記事はこちら
このままコンビニ中心に広まって、もっと一般的になれー!便利になれー!(豆まきをしているテンション)
現場からは以上ですʕ•ᴥ•ʔ
ネタがたまっているので、年末は怒涛の更新をする予定です!(予定です笑)
ではでは~!
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