「北京の海淀公園で百度(baidu)自動運転バスに乗れる」というニュースを読み行きたくなったので、行ってきました!
調べてみると海淀公園は、中国のインターネット企業百度(baidu)と北京市海淀区が共同建設した人工智能(AI)公園とのことで、自動運転バスを始めとしたさまざまなAI技術が体験できるとのことです。
ちなみに海淀公園がある「海淀区」というのは、北京の、いや中国の文教地区とのことです。日本で言うと、文京区のような感じでしょうかね。
さてさてどんな感じなのかな。
※この記事の内容は執筆時点でのものです。移り変わりの激しい中国ですので、突然なくなったり場所や営業時間が変わったり、やっていることが変わったりしている可能性もあります。行かれる際は必ずご自身で存在と営業時間をお調べになってから行かれるようにしてください。
かわいいかわいいバスが来ました
まずはバスに乗りたい!
適当に歩いていくと、それらしきバス停を見つけました!
「百度(baidu)無人車体験駅」と書いてあります。これだー!
「未来は自分で運転する必要はありません、なぜなら必要ないから!」
と書いてあります。どや顔感ある。
んん?乗るためには予約が必要?
QRコードを読み取って急いで予約だ!と思いましたが、しかしもう時間が迫っているので予約できない・・・?
▼14:30のバスを14:27に予約しようとしているのです
とりあえずバスが来るのを待ちましょう。わくわく。
・・・・来た!
バスの形かわいい(๑>◡<๑)!!!!!!!ころんと丸いの良いですね~!
前後からみるとこんな感じ。かわいい~
乗れるのか・・・?と思ったけど乗れました。
予約してる人優先で、予約人数<乗車可能人数、だった場合は予約なしでも乗れるようです。
▼他のバス停では、予約列と予約なし列に分けられていました
運転席がない分ゆったりスペース
社内はこんな感じ!
運転席・ハンドル・アクセル・ブレーキなどはありません!
スタッフの方を除いて大体10人くらい乗れるサイズです。
・運転席がない
・まあまあ狭い空間
・みんながスマホで写真撮ってる
という点で、観光地の山の頂上に行く時に乗る、大人数のリフトに乗ってる感じです。
スタッフの方が2人中におりまして、シートベルトを外して立ち上がったりすると厳しく注意されます。
▼私の横で立ち上がった人が注意されてるの図。ちなみにこの写真で立っている2名がスタッフさんです
時速10キロ位(滝沢の体感)。歩くよりは全然早い、でも乗り物としてはそこまで早くないという感じです。
36krの記事によると、実際は40キロ出るけど、園内では10キロで走行しているとのこと。
人がバスの前にいたりすると自動で速度が落ちたり、場合によっては止まります。
さすが自動運転!
減速と加速もスムーズで、電気自動車ゆえ音も静かで乗り心地良し!です。
▼スタッフさんがiPad?で走行位置などが把握されている模様
5分位乗って次の駅に到着。次の駅には結構人が並んでおり、乗れなかった人もおりました。
百度は「アポロ計画」で自動運転開発進行中!
こちらのバスを作っている百度(baidu)は、検索エンジンの百度が有名な企業ですが、「アポロ計画」という名前で、2017年7月から自動運転開発計画を推し進めております。
百度が「アポロ」と名付けたAIを使い、自動運転車をコントロールするソフトウェアの技術情報を参加企業に公開し、それぞれの企業が担当分野で開発を進めるという枠組みでございます。
2020年までの完全自動走行を目指しているとのこと。
参考:百度、50社と自動運転 フォードなどと「アポロ計画」 :日本経済新聞
このバスは自動運転のレベル4相当とのことで、限定エリア内でシステム側が自動運転の主体として責任を持っている状態(人が制御することを想定していない状態)です。
レベルの定義はこんな感じ。
参考:自動運転レベル0〜5まで、6段階の技術到達度をまとめて解説 | 自動運転ラボ
レベル5は、「走行エリアも限定されずにどんな場所の道路でも自動運転で走行が可能な状態」ということで、技術自体の向上はもちろんのこと、国・政府側の自動運転に対する法整備などのルール作りが必須になるとのこと。
中国のことだから、国・政府がガッとやる(やってる)んだろうなあ。
そもそも、自動運転のような法律・街の設計など広範囲に関わるようなものは、国や政府が積極的に推し進めない限りは、いくら技術が発展しても実現しないわけです。
そのあたり、上意下達でがっと進められる強い政府(日本比)を持っている中国は強いなと感じます。
今後に期待ですな~。
ちなみに、日本での活用に向けソフトバンクグループも百度とタッグを組んでいるようですよ。
参考:中国・百度の”アポロ計画”自動運転バスが日本へ ソフトバンク傘下SBドライブと協業 | 自動運転ラボ
海淀公園は百度のAIテクノロジー展示場!
海淀公園には、自動運転バスの他にも、百度が開発した様々なAIテクノロジーが活用&展示されております。
園内のジョギングコースでは顔認証がなされ、自分の運動データをデジタルサイネージで見られたり。
▼ジョギングコース上にはカメラが!(左)、デジタルサイネージでランキングなどが見られる(右)
百度版ペッパー「小度(xiaodu)」くんと遊べるスペースがあったり。
▼ちょっとサイズが大きすぎる感じがした・・親しみ湧きづらい・・
ARを活用して太極拳が体験できるコーナーがあったり・・・。
▼動作のできばえを評価してくれます。ダンレボ的な感じです。点数がつくとやる気になりますね。笑
こんな感じで色々やっているのですが、公園自体がとても大きいことと、北京市海淀区と共同でやっているとのことですので、もっと色々やってもいいのではと直感的には思います。
上記だけではもったいないような感じが!
百度は中国の三大企業のBAT(百度・アリババ・テンセント)の中でもちょっと落ち目だな‥と思っておりますので、大きな公園を活用してもっと色々実験していただくことを期待しております。
(と、同時にリアルの場で実験することは百度さんはそんなにないのかなあ・・とも思ったり。。。)
今日はさくっとこんな感じで!
中国アテンド・勉強会・セミナー・執筆など承っております。何かございましたらお気軽にお問い合わせください〜